Archive for 9月, 2010

事件日記12

木曜日, 9月 30th, 2010

9月30日 朝早く、問い合わせの電話がありました。

債務整理の相談とともに、武富士が会社更生法を申請したことで、「武富士から借入金、返済入金の催促がないが、支払わなくていいんですか?」と質問をされ「今、法定利率で計算し直したら債務額がいくらになるか、確認することが先です。」と答えましたが、(もしかしたら過払いになるかも・・・!?)本当に切ない電話です。

武富士以下金融会社は借りたものは返さなくてはいけないと、必死で返済をしている債務者相手に、商売が成り立っている。今回の倒産騒ぎには疑問を感じます。

事件日記11

水曜日, 9月 29th, 2010

9月29日 武富士会社更生法申請

 武富士では会社更生法の適応を申請した。客観的に見れば、社会信用を失った企業が市場から排除されるのは当然の結果と思われる。

 しかし武富士が会社更生法を申請したことは、借りた債務者の立場から見れば、一方的な交通事故の被害者のようである。

 今、受け取る過払金が多額だということは日本の社会道徳である「借りたら返す」という行為を債務者が長年続け、その高い金利を金融会社に払い続けてきた結果であるといえます。それにしてもあまりにも残酷な結果です。

事件日記10

火曜日, 9月 28th, 2010

9月27日 新聞記事で武富士が会社更生法適用を申請するという記事が載っていた。会社更生法が適用されれば支払いの残る人は支払が続き、過払いを受け取る予定の人は大幅にカットされてしまう。新聞記事によると、「07年9月に民事再生法の適用を申請したクレディアは、スポンサーがついたものの、過払い金は原則6割もカットされた。昨年11月に会社更生法適用を申請した商工ローン大手のロプロ(旧日栄)は97%もカットされた。」とあった。

私の事務所も今月武富士との和解が何件もありました。何度も交渉し努力した和解が、会社更生法が適用されればすべて事実上無駄になってしまいます。

会社更生適用手続きをするのに長期の準備が必要であり、依頼者も事務所も、事実上ごまかされて武富士と和解した結果となった。